インドネシアで生活するには?知っておきたいビザの種類

インドネシアで生活するには?知っておきたいビザの種類

インドネシアで暮らすにはビザが必要!

インドネシアで生活したり、働いたり、長く滞在したいと思ったとき、まず必要になるのが「ビザ」です。ビザとは、その国に入ったり滞在したりするための許可証のようなもの。短期旅行ならあまり気にしないかもしれませんが、住むとなると話は別。きちんと自分に合ったビザを取得することがとても大切です。

ここでは、インドネシアで生活するためによく使われるビザの種類を紹介します。そして後半では、実際に私がビザの切り替えで苦労したエピソードもお伝えします。


1. 観光ビザ(Tourist Visa)

一番なじみのあるビザです。旅行や短期の滞在に使われます。

  • 滞在期間:30日(最大60日(延長手続きが必要))
  • 就労不可(仕事はできません)
  • 空港での「ビザ・オン・アライバル」や、事前取得が必要なタイプもあります

2. 就労ビザ(KITAS・Working Visa)

仕事をする人が必ず必要になるビザです。

  • 「KITAS(キタス)」と呼ばれる滞在許可証とセット
  • インドネシアにある企業がスポンサーになる必要あり
  • 発行までにやや時間がかかる
  • 有効期間は6ヶ月〜2年が一般的(延長可能)

3. 家族ビザ(Family KITAS)

インドネシア人の配偶者や、就労ビザを持つ家族と一緒に住むためのビザです。

  • 就労は基本的にできません(別途許可が必要)
  • 子どもが学校に通うために使うこともあります
  • 滞在期間は1年ごと(延長可能)

4. 学生ビザ(Student Visa)

インドネシアの学校や大学に通う人向けのビザです。

  • 学校がスポンサーになります
  • 勉強が目的なので仕事はできません
  • 滞在期間は学籍の期間に応じて変わります

5. 退職者ビザ(Retirement Visa)

年金で生活できる高齢者が、長期滞在するためのビザです。

  • 55歳以上が対象
  • 一定額の収入証明や保険加入が必要
  • 家政婦や運転手の雇用も可能です

6. 投資家ビザ(Investor KITAS)

インドネシアに会社を設立したり、投資を行う人のためのビザです。

  • 就労ビザより手続きが簡単なことも
  • 一定の資本金や投資額が必要
  • 会社経営者などに向いています

注記:その他にもあるインドネシアのビザ

今回ご紹介した6種類のビザは、インドネシアで生活するうえで特に利用される代表的なビザですが、実際には他にもさまざまな種類のビザが存在します。

たとえば、

  • 学生ビザに付随する「保護者同伴ビザ(Pendamping)」  未成年の留学生に同行する両親のためのビザです。
  • 宗教活動ビザ(Religious Visa)  宗教団体の活動を目的とするビザです。
  • ジャーナリストビザ  報道関係者が現地取材を行うための専用ビザです。
  • 人道支援ビザ(Humanitarian Visa)  災害支援や国際協力を目的とする短期滞在向け。

これらのビザは目的が限定的なため、一般的な生活や就労には向きませんが、特殊なケースでは選択肢になることがあります。

インドネシアでの滞在を計画する際は、「どんな目的でどれくらいの期間暮らすのか」を明確にしながら、自分に最も適したビザの種類を確認することをおすすめします。


【体験談】ビザの切り替えでこんなに違う!

実は私自身も、インドネシアでのビザ取得に苦労した経験があります。

今回、私が所属している「MKDT Dmake Indonesia」に入社する前は、別のインドネシア企業A社に就職しており、そこの就労ビザ(KITAS A)でインドネシアに滞在していました。

当初は、就労ビザ(KITAS A)をそのままMKDT Dmake Indonesia用の就労ビザに「切り替える」手続きを進めようとしていました。ところが、この手続きによるビザ切り替えには、前の会社(A社)とインドネシア政府(労働省・入国管理局)との間での照合プロセスが必要で、申請から発行までに1〜2ヶ月もかかる見込みだと判明しました。

そこで私は、思い切って一度「観光ビザ」に切り替え、そこから新たに就労ビザを再取得する方法を選びました。「観光ビザ」への切り替えには一度インドネシアを出国し、別の国で観光ビザを取得し直す必要がありますが、このルートであれば、前の就労ビザとの関係がリセットされるため、最短で1週間ほどで新しい就労ビザを取得できるとのこと。

結果的に、この方法が一番スムーズでビザ切り替えに必要な時間を短縮できたことは、精神的にも業務的にも非常に助かりました。


まとめ

インドネシアで「住む」「働く」「学ぶ」といった目的によって、必要なビザは違ってきます。そして、どのビザにするか、どんな順番で取得するかによって、かかる時間も大きく変わってきます。

今回の私のように、切り替えのルートを選ぶか、いったん観光ビザに戻って再申請するかなど、実際にやってみないとわからないことも多いのが現実です。

これからインドネシアでの生活を考えている方は、「自分に合ったビザはどれか」だけでなく、「どう取得すれば最もスムーズか」という視点も持つと良いと思います。

「急がば回れ」。そう思えるような今回の経験が、どこかで誰かの参考になればうれしいです。

なお、私が現在所属しているMKDT Dmake Indonesiaでは、新しい仲間を絶賛募集しています
インドネシアという成長市場を舞台に、国境を超えたチームでチャレンジしたい方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

おまけ:ビザランって何?一時出国で注意すべきこと

今回の私のように、就労ビザから観光ビザに切り替える際には、一度インドネシアを出国する必要があります。私はこのとき、タイに数日間滞在しながら、観光ビザへの切り替えと再入国の準備を行いました。

このような「一時的に他国に出てから再入国する」手段は、一般的にビザラン(Visa Run)と呼ばれています。ビザランとは、ビザの滞在期限が切れそうなときに、一度インドネシアを出て、別の国に滞在した後に再びインドネシアへ戻ることで、新しいビザや滞在期間を得る方法です。

ビザランのよくあるパターン

  • 例:観光ビザの滞在期限が近づいたため、タイ・シンガポール・マレーシアなどに一度出国し、数日後に再入国して新しい観光ビザを取得する
  • 今回の私のように、ビザの切り替え目的でタイなどに短期滞在してから戻るケースも含まれます

インドネシアからの主なビザラン先候補(短期出国先)

インドネシアから短期でアクセスしやすく、ビザ関連の手続きも比較的スムーズな国をいくつかご紹介します:

国名特徴・メリット
タイ(バンコク、チェンマイ、プーケット)航空便が豊富で日本語対応のビザ代行業者も多く、食や生活環境も快適
シンガポールフライト所要時間が短く、日本人にも人気。滞在環境が整っている
マレーシア(クアラルンプール)長期滞在者にも人気。費用も比較的リーズナブルで、落ち着いた雰囲気
東ティモール(ディリ)バリ島から近く、短期出国には便利な穴場スポット
フィリピン(マニラ、セブ)英語が通じやすく、観光も楽しめる。費用も手ごろ

※どの国に行く場合でも、再入国時の要件(帰国便チケットの有無、滞在目的の明示など)には注意が必要です。


注意点

  • ビザランを何度も繰り返すと入国拒否につながるリスクがあります
  • 入国管理局は、「観光」目的か「実質的な長期滞在」かを厳しく見ています
  • 就労を目的とした観光ビザ滞在は違法とみなされることがあります

私の場合:ビザランではなく「切り替えの一時出国」

今回の私のケースは、いわゆる“ビザラン”とは少し異なり、正式な就労ビザの切り替えを目的とした一時出国でした。タイでの滞在中は必要書類の整理やリフレッシュの時間にあてることができ、精神的にも業務的にもとても有意義な時間となりました。


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