こんにちはディーメイクでデザイナーをしている鈴木です。
先日、子供と一緒に、横浜美術館で開催中の特別展
「佐藤雅彦展」に行ってきました。
子供が行きたいといったので、前情報もあまり調べず気軽に行ったのですが
かなり面白かったので、今回は「佐藤雅彦展」について書いてみたいと思います。

佐藤雅彦って聞いてピンとくる?
デザインや広告に関わってる方は、もしかしたら知っているかもしれませんが
佐藤雅彦の名前だけ聞いてピンとくる方は、そう多くないのではないかと思います。
私も子供から「ピタゴラスイッチって誰が作ってるの?」と聞かれ
つい最近、佐藤雅彦の名前を知りました。
彼の名前で検索してみると。
「ピタゴラスイッチ」 「バザールでござーる」 「だんご3兄弟」 「スコーン」 「モルツ」 「ポリンキー」 「I.Q Intelligent Qube」 「0655/2355」 ・・・
など、Eテレでお馴染みの番組だけではなく
私が子どもの頃に見たCMや楽曲もたくさんヒットしました。
ちなみに上にあげたコンテンツは、代表的なものとして何を選んだら良いのか迷ったため
展覧会のHPからコピペしたものです。
そんな彼の経歴を簡単にご紹介します。
1954 | 静岡県田方郡戸田村(現・沼津市)に生まれる |
1977 | 東京大学教育学部を卒業、電通に入社 |
1987 | 電通クリエイティブ局に移籍、CMプランナーとして湖池屋「スコーン」(1988)「ポリンキー」(1990)、NEC「バザールでござーる」(1991)、サントリー「モルツ」(1992)などを手がける |
1994 | 電通を退社、企画事務所「TOPICS」設立 プレイステーションソフト「I.Q」(1997/売上本数総計101万本)や「だんご3兄弟」(1999/CD売上枚数380万枚)、などジャンルを横断したコンテンツを次々とヒットさせる |
1999 | 慶應義塾大学環境情報学部教授 |
2002 | 慶應義塾大学佐藤雅彦研究室での研究と実践をベースにした幼児教育番組「ピタゴラスイッチ」(NHK教育)放映開始。以降、国民的番組に |
2005 | 佐藤雅彦研究室OBによるクリエイティヴグループ「ユーフラテス」設立 |
佐藤雅彦展公式ページより抜粋
久しぶりに訪れた横浜美術館
横浜美術館を訪れたのは、かなり久しぶりです。
電車だと横浜からみなとみらい線に乗ってしまえばすぐなので、いつでも行けると思っていたのですが
気がついたら10年以上行ってませんでした。
今では「みなとみらい駅」で電車を降りた後も、ほぼ建物の中を通っていけます。
下記のブログにアクセスについてかなり詳しく載っていたので
ご興味がある方はぜひ見てみてください。
ちなみに、みなとみらい線は
横浜 新高島 みなとみらい 馬車道 日本大通り 元町・中華街 の6駅しかありませんが
個人的には県外の人が『横浜』と聞いてイメージする横浜は全て網羅されていると思っています。
話は脱線しましたが、巨匠 丹下健三が設計した横浜美術館は建物もとても綺麗です。
美しい模様が目を引く外観はもちろん
広々として明るい館内は、展示を見ながら歩くのが楽しくなるような美術館です。
「○」や「□」などの図形を多用したタイルがあったり、
ブロックを積み重ねたようなグランドギャラリーがある横浜美術館は
佐藤雅彦展にぴったりの美術館だと思います。

いよいよ佐藤雅彦展へ
お昼を横浜駅で済ませてから向かったため、ついたのは午後になってしまったのですが
訪れた日が初日だったこともあり、館内はすでに人がいっぱいでした。
今回の佐藤雅彦展のタイトルをよく見ると
佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)と書いてあります。
わざわざ計算式のように、カッコに囲われて(作り方+分かり方)となっているのが気になります、、、
鑑賞とは違う、楽しんで学ぶ展示
最初に目に入ったのは、入り口付近にある「計算の庭」という体験型の展示でした。
こちらはグランドギャラリーにあるため、チケットのない方も見ることができます。
この展示は、最初に数字のカードを選び
それを持って「+5」とか「×7」などと書かれたゲートを潜る。
ゴールにいるスタッフの方にカードを渡すと、四則演算に基づいて計算式と答えが電卓の文字列のように表示され
その答えが73になるのを目指すというものだそうです。
結構人が並んでいたので、私は参加しなかったのですが
何組かの人がカードを持って歩きながら
ゲートを潜ったり立ち止まって考えたりしていました。
自由にゲートを潜ろうとする子供達と対照的に
真面目な顔でゲートを前に考えたり立ち止まったりする大人達の様子が印象的でした。
美術館に来たというより何か講座を受けにきたような感覚に

展示会場の中に入ると最初に「作り方を作る」という佐藤雅彦の声明があり
初めの方は、佐藤雅彦の作品(仕事)の 考え方や視点やメモなどが添えて展示されています。
大人は熱心に眺めていましたが、子供は先に進みたそうです(笑)
少し進むと、シアターの中でじっくり見ることができるブースや、
壁に映し出されるものなど、多数の映像作品が展示されていました。
懐かしいものや『これも佐藤雅彦作品なんだ!』と驚くような作品がありました。
湖池屋の「ポリンキー」や「ドンタコス」など、当時の子供にとてもウケたCMも流れれていたので
今の子供がどんな反応をするのか楽しみだったのですが、
うちの子をはじめ、ほとんどの子は意外とあっさりとした感じでした、、、
どちらかというと大人の方が口ずさんだり懐かしんだりして、食いつきが良かったです。
もう少し進むと、子供のお目当てだった、Eテレでよく見るコンテンツが展示されています。
Eテレの番組に関するコンテンツは、子供達に馴染み深いせいか反応がとても良かったです。
展示されていたピタゴラ装置やボテジンなどは、実際に触ることはできなかったのですが
壁に映される映像を見ながら、たくさんの子供達がかじりつくように見ていました。
大人も子供もそれぞれの楽しみ方がある

大人と子供では興味の持ち方が少し違うけど
どちらも知的な好奇心が刺激されて
後半に行くほど楽しんでいるように見えました。
大人は、アート作品を見るというよりは
彼のコンテンツを通して、モノづくりの目的や考え方など
その裏側に思いを馳せて楽しんでいる感じでした。
子供は達は、ピタゴラスイッチの仕掛けを色々な角度から見て何かを発見したり
あちこち興味を引かれながら、遊ぶように展示を楽しんでいるみたいでした。
見ているうちにタイトルについていた「新しい×(作り方+分かり方)」
の意図がなんとなくわかってきた気がして、とても面白いと思いました。
まとめ
ここに書いた以外にも、いろんな展示があり内容が盛りだくさんでした。
過去のCMやゲームなどを見ていると、その映像や歌がありありと思い出せるだけでなく
当時の世相や自分の記憶まで呼び起こされる感覚があり
改めて、彼の仕事の凄さのようなものを感じました。
ただ、思ったより大人向きのコンテンツが多く
子どもと一緒だとどうしても飛ばし飛ばしになってしまうので
じっくり見たい方は大人だけで行ったほうが楽しめると思います。
特別展を見ると横浜美術館の他の展示も見ることができるのですが
今回はサルバドール・ダリやルネ・マグリットなど、他にもかなり見応えのある展示を見ることができます。
佐藤雅彦展だけも映像作品も多く、ちゃんと見ようと思うとかなり時間がかかるので
行かれる際には、多めに時間を取って行った方が良いと思います。
ちなみに、帰りの電車で子どもに「何が一番良かった?」と聞いたら
「ダリ!」という答えでした。
もし佐藤雅彦展を見て刺激を受け、自分もクリエイティブな仕事をしたいと思った方がいましたら
ぜひ一緒にディーメイクで働きましょう。
佐藤雅彦展 基本情報
会場 | 横浜美術館 |
会期 | 2025年6月28日(土)〜11月3日(月・祝) |
開館時間 | 10時~18時(入館は閉館の30分前まで) |
休館日 | 木曜日 |
住所 | 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1 |
TEL | 045-221-0300 |
公式HP | 佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方) |
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