こんにちは、ディーメイクでWebデザイナーをしている鈴木です。
今回もさらっと説明する【Webサイトに関する基礎知識シリーズ】です。
このシリーズはWeb制作の現場でよく使われる言葉や
基本的な知識などをさらっと書いています。
第9回目となる今回は、Web制作の現場で日常的に使っている
オープンソース(OSS)の著作権やライセンスについての解説です。
「無料で使えるから大丈夫」
「GitHubにあったからOK」
「著作権とライセンスの違いがよくわからない」
と、つい思いがちなこのあたりについて、書いてみたいと思います。

目次
1.まずはオープンソースについて知っておこう
Web制作の現場では、フレームワーク、ライブラリ、フォント、アイコンなど、
さまざまなオープンソース(OSS)を日常的に利用しています。
一方で、
「オープンソースって結局なに?」
「商用サイトで使って大丈夫?」
といった不安を感じたことがある人も多いはずです。
オープンソースとは何か(どんなものを指す?)
オープンソースとは、ソフトウェアの中身(ソースコード)が公開されていて、
誰でも「ライセンスの条件に従って」利用・改変できるものを指します。
重要なのは、
オープンソース = 無料・自由・著作権なしではない、という点です。
実際には、
- 作った人(作者)には著作権がある
- 「この条件なら使っていいですよ」と定めたルール(ライセンス)がある
これがオープンソースの基本的な考え方です。
※なお、オープンソースでも有料で提供されるケース(デュアルライセンスなど)もあります。
Web制作でよく使われるオープンソースの例
オープンソースが使われている例として、次のようなものがあります。
- JavaScriptライブラリ(例:各種UIライブラリ)
- CSSフレームワーク
- Webアプリのフレームワーク
- フォント
- アイコン素材
- GitHub上で公開されているコード
Webサイトやアプリの裏側では、ほとんど必ず何らかのオープンソースが使われていると考えてOKです。
2.著作権とライセンスって違うの?
オープンソースは、「著作権は残したまま、条件付きで利用を許可している」
と考えると分かりやすいです。
【著作権とは】
作品を作った人に自動的に発生する権利です。
- ソフトウェア
- デザイン
- 文章
- 画像 など
これらは、特別な申請をしなくても、作った瞬間に著作権が発生します。
【ライセンスとは】
著作権を持った作者が「どう使っていいか」を定めた利用ルールです。
ライセンスにはいくつかの種類があります。
- 著作権:権利そのもの
- ライセンス:使っていい条件
3.ライセンスの種類と概要
オープンソースのライセンスはたくさんありますが、
Web制作の現場では、まず次の分類を押さえておけば十分です。
1. パーミッシブ系ライセンス
制限が少なく、商用利用もしやすいライセンスです。
MIT License
一番よく見る、Web制作では定番のライセンスです。
- 商用利用:OK
- 改変:OK
- 再配布:OK
- クレジット表記:必要(ライセンス文の保持)
Web制作で最もよく使われるライセンスで、「MITなら基本的に安心」とよく言われます。
著作権表示を残せば利用できます。
MIT Licenceは免責条項あり(無保証)で問題が生じた際の責任は利用者側になります。
Apache License 2.0
MITと似ていますが、条文がより明文化されています。
- 商用利用:OK
- 改変:OK
- 再配布:OK
- クレジット表記:必要
- 特許に関する条文あり
MITとほぼ同じ感覚で使えますが、特許利用の許諾が明示されている点が特徴です。
利用前に一度条文を確認しておくと安心です。
BSD License
ここでは使用することが多い3条項 BSD Licenseについて紹介します。
MITと近い考え方ですが、条件が少しだけ追加されています。
- 商用利用:OK
- 改変:OK
- 再配布:OK
- クレジット表記:必要
MITとの違いとしては、BSDの方がやや表記ルールが細かい場合があり、
特に3条項BSDでは「作者名を使った宣伝を禁止する」条件が追加されている点が特徴です。
その点に気をつければ、MITとほぼ同じ感覚で使えると考えて問題ありません。
2. コピーレフト系ライセンス
使う際に少し注意が必要なライセンスです。
パーミッシブ系ライセンスと大きく違う点は、「派生物にも同じライセンスを適用する必要がある場合がある」ことです。
パーミッシブ系は、使った側のソフトウェアを公開する義務は基本的にありません。
一方、コピーレフト系では、自分たちのコードも公開対象になるという違いがあります。
GPL(GNU General Public License)
GPLライセンスのコードを組み込んだソフトウェア全体に、
同じGPLを適用することを求めるライセンスです。
- 商用利用:OK
- 改変:OK
- 再配布:OK
- クレジット表記:必要
- 派生物の公開:必須(同じGPLで公開)
利用や改変には制限はありませんが、配布した場合には、
自社で書いたコードも含めて公開義務が発生します。 社内利用だけなら公開不要です。
Web制作や商用サービスで利用する際には
GPLで公開することに問題ないか確認確認する必要があります。
LGPL(GNU Lesser General Public License)
LGPLは、GPLの考え方を少し緩くしたライセンスです。
- 商用利用:OK
- 改変:OK
- 再配布:OK
- クレジット表記:必要
- 派生物の公開:条件付き
ライブラリとして利用するだけであれば、ソフトウェア全体をGPLで公開する必要はありません。
ただし、LGPLライブラリ自体を改変した場合や静的リンクで組み込む場合は、その改変部分を公開する必要があります。
4.使用する際に気をつけること
クレジット表記・ライセンス文の扱い
MITやApacheでも、
- 著作権表記を削除しない
- LICENSEファイルを残す
といった条件があります。
GitHubからコードをコピーする場合も注意しましょう。
GitHubのコードは自由に使える?
GitHubにある=自由に使えるではありません。
ライセンスが明記されていない場合
→ 原則として勝手に利用できません
必ずライセンスを確認しましょう。
フォント・画像・アイコンは別扱い
ソースコードとは異なり、
- フォント
- 画像
- アイコン
は独自ライセンスが設定されていることが多いです。
「オープンソースだから全部同じ条件」ではありません。
商用利用って気にした方がいいの?
本記事で紹介している主要なオープンソース(OSS)ライセンス(MIT / Apache / BSD / GPL / LGPL)は、基本的にすべて商用利用が可能です。
それでも商用利用を意識する必要がある理由は、商用で使ったときに、追加の義務や影響が発生する場合があるためです。
特に、GPL / LGPLのようなコピーレフト系ライセンスでは、商用サービスや配布形態によって、ソースコード公開義務が発生する可能性があります。
また、フォント、画像、アイコン素材などは、オープンソース(OSS)とは別に「非商用利用のみ可」といった独自ライセンスが設定されていることもあります。
そのため、「商用サイトかどうか」「クライアントワークかどうか」を意識した上でライセンスを確認することが重要になります。
5.まとめ
「オープンソース」や「ライセンス」について、
「MITって書いてあるから大丈夫」くらいの感覚で
あまり深く考えずに使っていた人も多いかもしれません。
今回あらためて整理してみて、
気持ち的に楽になった、という方もいるのではないでしょうか。
実際のWeb制作の現場では、デザイナーやディレクターを含め、ほとんどすべての人が何らかの形でオープンソースに触れています。
オープンソースはとても便利で、正しく使えば制作のスピードや品質を大きく高めてくれる存在です。
一方で、仕事として使う以上、「どんな条件で使っていいのか」を一度確認する意識も大切になります。
すべてのライセンスを完璧に理解する必要はありません。まずは、
- オープンソースにも著作権があること
- ライセンスによってルールが違うこと
この2点を知っているだけでも、十分な第一歩だと思います。
オープンソースを使って、いろんなサイトを作ってみたいと思った方
ライセンスに気をつけてる仲間と働きたいと思った方は
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