こんにちは。
前回は、恐怖の「返品不可(No Return)」ルールに怯えながらも、無事に全パーツの事前確認を「オールクリア」で乗り切った様子をお届けしました。3社合同のキックオフも完了し、体制は万全です。
今回は、いよいよ最終決戦。ジャカルタのデータセンター(DC)へパーツを持ち込み、組み立てからストレステストまでを一気に駆け抜けた、怒涛の1日密着レポートをお届けします!

1. パーツを持参して、いざデータセンターに出発
午前7:00
ジャカルタの熱気の中、いよいよプロジェクトが動き出します。
厳重に梱包された数十キロにも及ぶ精密パーツたちを、慎重に車へ積み込みます。特に高額なGPUと、前回苦労して手に入れたCPUクーラーは「絶対に衝撃を与えないように」と、まるで腫れ物に触るような扱い。ジャカルタ名物の渋滞(マチェット)に巻き込まれながらも、車内は期待と緊張で静まり返っていました。

2. データセンターに到着・搬送の様子
午前8:30
ジャカルタのデータセンターに到着。
まずは搬入作業からスタートです。精密機器であるパーツ一式を台車に載せ、段差や振動による衝撃を与えないよう、現地エンジニアと声を掛け合いながら慎重に搬入口へと運んでいきました。


3. 厳格な受付手続き
午前9:00
DCのセキュリティは、当然ながら超厳格。
身分証明書の確認から始まり、持ち込む全パーツのシリアルナンバーとリストの照合が行われます。「このパーツはリストにあるか?」「このケーブルは?」と、一つ一つの部品を徹底的にチェックされました。
4. 待合室で待機
午前10:00
長時間の厳しいチェックを無事に終え、まずはDC内の待合室へ案内されました。
外の熱気とは打って変わって、ガンガンに冷房が効いた室内。ホッと一息つきつつ温かいコーヒーを啜りながら、これから始まる大仕事に向けて、チーム全員で静かに集中力を高めます。

5. キッティングルームでのブリーフィング
午前10:30
いよいよ、DC側が特別に用意してくれた専用の「キッティングルーム(組み立て部屋)」へ移動。
ここでDC担当者、組み立て業者のエンジニア、そして私たちの3社がテーブルを囲み、最終ブリーフィングを実施しました。今回のモンスターサーバーの要件である「電源確保」と「排熱のエアフロー」について、実際のパーツを前に再確認。誰がどのタイミングで作業を行うか、緊急時の連絡フローはどうするかなど、本番直前のピリッとした空気が流れます。

6. 職人技が光る「組み立て」
午後11:00
同キッティングルームにて、いよいよキッティング(組み立て)のスタート。
現地エンジニアの手際の良い作業は、まさに職人技です。マザーボードをケースに固定し、巨大なGPUをスロットに慎重に挿入していきます。最も重要なのが「ケーブルマネジメント」。少しでもケーブルが乱れると、高回転ファンが作るエアフローを阻害し、熱暴走に繋がります。限られたスペースの中で、ミリ単位の調整で美しく配線されていく様子は圧巻でした。


⚠️ 【読者の皆様へ:ここからのエリアは超厳戒態勢!】
見事に組み上がったAIサーバーを台車に乗せ、いよいよサーバーラックのあるコアエリア(ラック室)へ移動します。このエリアはセキュリティの観点から、原則として「一切の撮影が禁止」されており、スマホやカメラの持ち込みも厳しく制限されています。 ――ですが、今回はなんと!他社の機密情報が写り込まないよう「撮影範囲を限定する」という条件付きで、特別に撮影の許可をいただくことができました! 超貴重なデータセンター内部の様子(写せるギリギリの範囲!)とあわせて、現地の熱気をお届けします!

7. 緊張の電源ONとOS・各セットアップ
午後3:00
何重もの厳重なセキュリティゲートを抜け、サーバーたちの排熱と空調の轟音が地鳴りのように響き渡るコアエリアへ。
先ほど組み立てた重量級のサーバーを慎重にラックへマウントし、ついに電源ケーブルを接続します。
「電源、入れます」
スイッチが押された瞬間、ブォォォォン!!と、室内の轟音に負けないほどの爆音を上げて巨大なファンが産声を上げました。
――と、ここで現地ならではのちょっとしたトラブルが発生。 いざサーバーに接続して初期設定を行うためのコンソール画面を映そうとしたところ、用意していたディスプレイが「VGA」規格にしか対応していないことが発覚。対して、最新パーツで組み上げたAIサーバー側は「HDMI」のみの対応。まさかの規格不一致で画面が映せないというピンチに陥りました。 一瞬頭が真っ白になりましたが、ここで救世主が。データセンターの担当者様が機転を利かせてくださり、なんとDC内のオフィスで普段使用しているディスプレイを急遽貸し出してくれたのです!
現地スタッフの温かいサポートのおかげで無事にディスプレイが繋がり、モニターにロゴが表示されて画面が立ち上がった瞬間、チーム全体から安堵の溜息と歓声が漏れました。

ここからがエンジニアチームの腕の見せ所。息つく暇もなく、怒涛のセットアップへと移行します。独自の技術ノウハウが詰まっているため詳細は秘密ですが、大きく分けて以下の4つのフェーズで構築を進めました。
- ① 仮想化に向けたBIOSチューニング
今回の最強ハードウェアの力を100%引き出すため、マザーボードの根幹設定を、AIを効率よく稼働させる仮想環境向けに徹底的に最適化します。 - ② ベースOSのインストールとネットワーク構築
仮想化の土台となるOSを導入し、データセンター特有の厳格な要件に合わせて高度なネットワークを構築。確実かつ安全な通信環境を整えます。 - ③ 本プロジェクトの最難関「GPUパススルー」の仕込み
ここがAIサーバー構築の最大の要です。AI処理を行うシステムが、搭載された巨大GPUの計算能力を直接、かつフルスピードで利用できるようにするための特殊な設定を施します。 - ④ 鉄壁のセキュリティ要塞化
最後に、外部からの不正アクセスを完全に遮断するためのファイアウォールや、安全なリモート運用のための認証・暗号化通信の仕組みを構築し、システムを要塞化しました。

8. 限界に挑む!動作確認・ストレステスト
午後6:00
環境構築が完了し、最後の難関「エージング(ストレス)テスト」へ。
特殊なテストプログラムを起動し、GPUの負荷を一気に100%まで引き上げます。消費電力が跳ね上がり、排熱ファンが悲鳴のような音を立ててフル回転。
- 温度は許容範囲内に収まっているか?
- 電源は高負荷に耐えられているか?
画面の数値を食い入るように見つめること数時間……。システムは一度も落ちることなく、見事に安定稼働を続けました。テスト、オールクリアです!

9. 解散, そして新たなスタート
午後9:30
すべての作業とテストを終え、ラックの鍵をしっかりと施錠。
何重ものセキュリティゲートを抜け、夜のジャカルタの生温かい空気に触れた瞬間、ドッと疲労が押し寄せてきましたが、それ以上に「ついにやり遂げた」という大きな達成感に包まれていました。チーム全員で熱い握手を交わし、解散となりました。

インドネシアでのAIサーバー構築。数々のトラブルと国境の壁を越え、ついに最強のインフラが完成しました!ここからが、私たちのAIソリューションの本番です。今後の展開にも、ぜひご期待ください!

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